コモディティー相場でカカオ豆が高騰している背景

コモディティー相場でカカオ豆が高騰している背景

アラブ諸国以外でも、政治的な要因が潜在的なインフレ懸念を抱えるケースは多い。例えば、世界最大のカカオ豆の生産国である西アフリカのコートジボワールでは、政治的な対立を発端に、1月94一日以降、カカオ豆の輸出を禁じる措置が取られた。その措置の実効性にはさまざまな観測はあるものの、価格高騰の材料の1つになることは間違いない。

 

穀物や鉱物などの価格上昇が続けば、主要な産出国の政治がそれを利用して、地位の保全を考えるかもしれない。世界市場でのシェアが圧倒的に高いレアアースを有する中国の輸出規制もその例だ。国内企業への供給を優先させることに加えて、中国の生産者としての地位を高める意図もあったのだろう。

 

過去にも、ベトナムなどがコメの輸出を規制して、国内価格の上昇を抑える政策を実施したことは記憶に新し政治情勢の変化が今後の世界経済特に穀物や鉱物。エネルギー・資源などの世界的な需給関係に大きな影響を及ぼす可能性がある。需給がタイトになると、世界的なインフレ懸念は一段と増す。その結果、回復基調を歩んでいる世界経済の阻害要因になることが懸念される。

8-9日に欧州連合(EU)首脳会議を控え、結果を見極めたいとのムードが強まりそうだ。財政規律に関する条約改正や基金拡充の合意への期待感もあるが、一方で昨日の為替相場(FX)や株式の欧州市場ではドイツがユーロ圏救済基金の融資能力拡充案に反対したと伝わったこが嫌気された。日中に関連するニュースフローも出やすいと考えられ、報道に振らされやすい状況である。